以前に書いた記事に思いの外たくさんのコメントを頂けたので、今回は続編という事で「beatorajaの逆エキスパンドジャッジをどう設定すれば本家に近い判定を得られるのか」を改めて再考したいと思います。
問題の記事に先に目を通して頂けるとより分かりやすいかと思いますので、よければそちらも見ていってください。
↓問題となった記事↓
※表記がややこしいため、当ブログにコメントで情報を下さった方のハンドルネームを記事内に使用させて頂いております。
もし不都合がありましたらご連絡ください。
以前の記事のまとめ
beatorajaのデフォルトの判定が広すぎてプレイの感覚が本家と大きく変わってくるという問題に対処すべく、beatorajaに備わっている「エキスパンドジャッジをマイナス側に振って判定を狭くする」という機能を用いて数値を設定し、IRに接続しつつ本家に近い判定を得ることが出来るようになりました。
詳細は上記記事をご覧いただくとして、結論としては
- PGREAT=16.67ms ÷ 20ms =83.35%
- GREAT=33.33ms ÷ 60ms=55.56%
- GOOD=116.67ms ÷ 150ms=77.78%
という数値が得られました。
コメント欄で挙がった問題点
上記記事の設定では明らかに本家より判定が狭くなる(厳しすぎて誤魔化し力が身につかないという話も)
これはコメントを下さった方々が一様に同じことを仰っていることもあり、プレーヤーの体感でしかないとはいえ間違いない事実なのではないかと思います。
公式のソースではなかったものとはいえ、誤った情報を拡散する結果となってしまったことをここでお詫び申し上げます。
本家判定がFAST方向に広いため、エキスパンドジャッジのみで完全再現は不可能
こちらはRAGさんというランカーさんのブログに書いてあったものが確認できました。
ソースが書かれていないのですが、ACの☆12譜面を全曲フルコンボされている方のようなので一定の信憑性はあるのかなと思います。
解説記事の更新が待たれるところです。
また、こちらもソース不明の情報にはなりますが、zkpecaさんに頂いた情報によると
- PGREAT : ±16.66...ms
- GREAT : +50ms / -33.33...ms
- GOOD : +133.3...ms / -116.6...ms
- BAD : ±0.25ms
という判定幅になっているという説があるようです。
(おそらくBADの判定幅は誤字で、±250msが正しいのではないかと思います。)
フレーム単位で判定が決まっているのであれば、1f = 1000ms÷120f = 8.33...msの倍数であるため筋は通っていますし、60fps時代に(GREATであれば)絶対値5フレーム、(GOODであれば)絶対値15フレームという奇数の判定幅だったことになるので、中心が取れずに判定がFAST側にのみ1フレーム伸びていたということは考えられます。
カスタムビルドについて
これは以前の私の記事で触れていなかったものですが、カスタムビルドというものはbeatorajaのソースコードを改変した本体のことで、判定幅やゲージ増減幅をより本家のものに近づけて遊ぶことができるものとなっています。
ただし、このカスタムビルドを行うことでIRへの接続が不可能になります。
正直私にはそれ以外にデメリットが見受けられず、どうせエキスパンドジャッジを使ってしまえば他の人とリザルトの話題を共有することも困難なので知識やスキルがあれば上記の判定幅を用いてカスタムビルドを行っても良いのではないかと思ってしまいます。
ちなみにbeatorajaはオープンソースのソフトであるため、改変した本体の個人使用については問題ないようです。
逆エキスパンドジャッジの適切な設定について(結論)
さて、ここからは種々の理由でカスタムビルドが出来ない方向けに、先程までに挙がっていた情報から適切な設定を再考していきたいと思います。
まず、残念ながらbeatorajaのエキスパンドジャッジでは判定をFAST/SLOWに偏らせることは出来ません。
なので、zkpecaさんが挙げてくださった通りになりますが、とりあえず偏りを考えず絶対値を用いて判定幅を決定するほかなさそうです。
beatorajaの元々の判定幅については以前の私の記事の通り
- P-GREAT : ±20ms
- GREAT : ±60ms
- GOOD : ±150ms
を基準として考え、本家判定については前後の判定幅の合計値を半分にして中央を出した値(少数第二位を四捨五入)
- P-GREAT : 33.33ms ÷ 2 = ±16.67ms (120fps 2フレーム相当)
- GREAT : 83.33ms ÷ 2 = ±41.65ms (120fps 5フレーム相当)
- GOOD : 250ms ÷ 2 = ±125ms (120fps 15フレーム相当)
を用いることとします。
すると計算の結果としては、
- P-GREAT : 16.67ms ÷ 20ms ≒ 83%
- GREAT : 41.65ms ÷ 60ms ≒ 69%
- GOOD : 125ms ÷ 150ms ≒ 83%
ということになります。
ふかけんさんの「全て82~83で十分」というコメントに近づいた結果となりました。
ちなみにzkpecaさんより「(beatorajaの)スクラッチの判定幅は鍵盤+10ms」という情報も頂いており、その情報をもとにスクラッチの判定幅も計算すると、
- P-GREAT : 16.67ms ÷ 30ms ≒ 56%
- GREAT : 41.65ms ÷ 70ms ≒ 60%
- GOOD : 125ms ÷ 160ms ≒ 78%
となります。
最後に
前回の記事への反響がこんなに大きなものとなるとは思っておらず、数多くのプレーヤーさんに誤解を与えてしまったことを申し訳なく思っています。
元々はその記事について、消して新たなものを書くか、URLをそのままに書き直すかしようと思っていたのですが、前者は新たな記事が検索にかからない場合に困りますし、後者の場合コメントなどが残ったままとなり問題の時系列が分かりにくくなるかと思い、記事を新設して以前の記事にここへのリンクを貼ることにしました。
それから、以前の記事のコメント欄に情報を下さった方々には本当にお世話になりました。
私自身判定幅について詳しくなく、また体感できるほど精度を取れるような腕前でもないため上級者の方の意見はたいへん参考になりました。
今回の計算結果でも、ふかけんさんのご意見のとおりにはなりませんでしたが、こちらの記事の方も私の方では100%信頼できるソースはありませんので、また何か新たな情報を掴み次第追記していこうと思います。
また、読者さん頼みになってしまい恐縮ですが、信憑性のある判定幅のソースがあればコメント欄にて教えていただけますと幸いです。